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森　祇晶



８１
 名前 もり　まさあき（旧登録名：：森　昌彦）
生年月日 1937年1月9日
経歴 岐阜高−巨人
入団年 01年に監督に就任
在籍年 01年−02年
背番号 01年−02年[81]
投打 右投げ左打ち
守備 捕手
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もともとは裕福な家庭に生まれたが大阪大空襲で焼け出されて家も財産も失った。岐阜に疎開し、貧困の中で兄の和彦とともに野球を始めた。本格的に野球に取り組み始めた中学時代は内野手だったがチームの捕手が下手だったため2年の時に自ら捕手に転向、また左打ちも転向した。岐阜高の3年の夏には甲子園に出場したが、１回戦でファウルチップを股間に受けてタンカで退場した。

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東大受験を進められるほど成績が良く、六大学の各校からも多くの誘いを受け、森も当初は進学を考えていたが家計を支えるために野球評論を書いていた吉田要の口利きで巨人に入団。森は契約金をそっくり実家に残して、学生服を着て夜行列車に乗って上京した。

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シーズンが始まると森は「カベ」と言われるブルペン捕手として投手の球を受け続けた。球場から帰るとその日受けた投手をどうリードするかをノートにメモを付け続けたが、なかなか出番はやってこなかった。そのころも森は実家に仕送りを続けた。一時は両親と5人兄弟の生活まで高校を出たばかりの森の両肩にかかっていた。

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61年に行なわれたベロビーチキャンプで、ドジャースの緻密な野球を目にした森は「あれが自分の全て」というほどの衝撃を受けた。

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強打の藤尾がいたため控え捕手から抜け出せずにいたが、5年目の59年に藤尾が外野手に転向したため正捕手の座を掴むと、以後は突き指で脱臼しようと、打球を受けて骨にヒビが入ろうと全試合に出場し続けた。休んだのは頭に死球を受けた57年と原因不明のめまいで入院した71年くらいだった。一つしかない捕手のポジションを奪われたら試合に出ることは叶わない。森は「捕手と言うポジションは、細心の目配りと相手チームの監督の腹の底まで読み取る用意周到さが要求される。忍耐と冷静さがなくちゃ捕手はつとまらない」

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66年9月26日の中日戦では佐藤 公博にあわやノーヒットノーランという快投を許していたが、9回裏二死走者なしから柴田勲が左中間を抜く初ヒットを記録すると、王敬遠で二死一、二塁から森がライトスタンドへ逆転サヨナラスリーランを叩き込んで佐藤は大記録達成どころか敗戦投手になった。

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67年日本シリーズでは好リードが評価されてMVPを獲得した。

川上監督をして「森はV9の陰のMVP」と言わしめた。

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72年阪急との日本シリーズでは、肩の衰えた森と、シーズン106盗塁を記録した福本とのキーポイントになった。森は「あんなに足が速い連中を、ぼくなんかとてもアウトにできませんよ」と言いながら、スローイングの練習を繰り返した。そして日本シリーズ緒戦、一回に早くの福本が出塁した、そして当然のように二塁に盗塁を試みた、森は低く早い送球を送り、ボールはベースと福本の足の間にあった、二塁手のグラブにピタリと収まった。これで阪急ベンチは言葉を失い、結局福本はこのシリーズ盗塁ゼロに終わった。

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74年に長嶋と共に引退。捕手としてベストナイン8回はセリーグ記録（日本記録は野村 克也の19回）。

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西武ではヘッドコーチとして広岡監督を2度宙に舞わせた。広岡管理野球の片腕として、選手を見張るのも森の仕事で、その徹底振りから「MCIA」と選手から恐れられた。森は西武から監督の要請を受けると、棟梁運がつくという理由で名前を、昌彦から祇晶と改名した。

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完全主義者の広岡とはウマがあって、宿舎で同質になることが多かった。二人で討論しながら素振りをした。そんな広岡が川上監督と対立し巨人を首になった。77年のベロビーチキャンプにやってきた広岡は川上監督に宿舎に泊まることを拒否された。ダウンタウンのモーテルに一人さびしく泊まっていた広岡を中華料理屋に誘って旧交を温めたのは森だけだった。広岡がヤクルトの監督になったとき真っ先に森に声をかけバッテリーコーチとして招聘した。ヤクルトのフロントが森に休養を命じると、広岡はともに身を引いた。広岡が健康上の理由から西武の監督を引いたときに、後任に森を指名してのちの大監督が誕生した。

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監督になった森は広岡式の管理を緩めて、休日のゴルフ、テニスは解禁、玄米食も白米に変え、ビールも飲んでもよいことにした。森は広岡時代にはなかった選手との対話も積極的に問い入れ、東尾、石毛ら主力選手と意見を交換する一方で、遠征先ではトレーナーや、バッティング投手らの裏方をたびたび食事に誘い、日頃の労をねぎらった。

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高卒ルーキー清原をキャンプから一軍メンバーに入れながら、開幕戦ではあえて使わず、2戦目で途中出場させた、清原はその試合でプロ初ヒットを本塁打で飾っている。

：初の退場：
01年8月16日のヤクルト戦で0対0で迎えた延長12回表に一死三塁から佐伯がレフトにライナー性の打球を放った。レフトのラミレスがワンバウンドで捕球したが、渡田二塁塁審はアウトのジャッジを下した。森監督が激しく抗議をすると別の審判がワンバウンドしていることを認めた。責任審判の井野はボールデットではないので変えにくいと説明するなど誤審を認めつつも判定は変えられないというスタンスを取った。6日前にも渡田審判の誤審が覆っていたこともあってか「今日だけは勘弁してくれ」という言葉が飛び出すなど納得の出来ない説明が続き、森監督は引き下がらなかったが28分間の抗議の末に森監督は35年のプロ生活で初めての退場になった。


監督成績
112勝
145敗
9分
勝率.436
Ａクラス1回
初記録
初出場
初安打
初本塁打
初打点
初盗塁


55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74
ベストナイン ● ● ● ● ● ● ● ● 8回
オールスター ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 11回


　　打撃成績
チーム 試合 打数 得点 安打 二塁 三塁 本塁 塁打 打点 盗塁 盗刺 犠打 犠飛 四球 死球 三振 併殺 失策 打率
55 巨人 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .000
56 巨人 13 13 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 6 0 0 .077
57 巨人 42 97 5 21 3 0 1 27 12 1 0 1 0 7 0 20 1 4 .216
58 巨人 30 64 6 19 6 1 1 30 6 0 1 0 0 2 0 17 2 4 .297
59 巨人 105 329 17 75 7 1 3 93 26 5 0 3 2 28 1 52 8 9 .228
60 巨人 115 355 18 70 14 0 2 90 18 5 2 6 3 20 0 46 11 10 .197
61 巨人 113 323 17 72 15 1 4 101 29 0 4 1 1 17 2 24 6 3 .223
62 巨人 134 469 43 116 24 1 6 160 44 4 6 3 2 32 2 35 15 3 .247
63 巨人 132 419 26 83 10 2 4 109 38 3 0 2 4 27 0 30 11 9 .198
64 巨人 123 426 35 115 17 1 12 170 65 1 1 3 2 27 1 22 8 9 .270
65 巨人 135 484 47 134 19 2 5 172 58 2 0 3 3 19 2 25 18 7 .277
66 巨人 125 425 25 103 13 2 5 135 62 1 1 3 4 21 1 19 12 6 .242
67 巨人 109 331 28 92 10 0 6 120 31 3 0 1 3 22 3 22 11 3 .278
68 巨人 127 439 35 100 10 1 11 145 46 2 2 3 2 21 3 31 15 4 .228
69 巨人 115 340 22 87 13 0 8 124 39 0 1 1 2 26 3 29 11 2 .256
70 巨人 97 243 11 51 10 0 0 61 15 0 3 1 4 23 1 21 8 4 .210
71 巨人 95 256 19 55 8 2 4 79 22 1 1 1 2 26 0 28 8 1 .215
72 巨人 120 338 20 71 10 0 4 93 33 0 0 0 3 26 5 27 13 4 .210
73 巨人 97 223 11 49 5 0 3 63 19 1 0 2 1 14 1 10 7 4 .220
74 巨人 56 111 7 27 2 0 2 35 19 0 1 0 2 5 0 5 6 3 .243
通算 20年 1884 5686 392 1341 196 14 81 1808 582 29 23 34 40 363 26 469 171 89 .236


　　日本シリーズ打撃成績
チーム 試合 打数 得点 安打 二塁 三塁 本塁 塁打 打点 盗塁 盗刺 犠打 犠飛 四球 死球 三振 併殺 失策 打率
57 巨人 4 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 2 0 0 .000
59 巨人 4 10 1 2 0 0 0 2 1 0 0 0 0 1 0 3 0 0 .200
61 巨人 6 19 1 4 0 0 0 4 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 .211
63 巨人 6 17 5 8 1 0 0 9 4 1 0 0 0 2 0 0 1 0 .471
65 巨人 5 20 2 8 1 0 0 9 1 0 0 0 1 0 0 1 1 0 .400
66 巨人 6 27 1 4 0 0 0 4 2 0 0 0 0 2 0 1 2 0 .148
67 巨人 6 22 2 5 0 0 1 8 4 0 0 0 1 1 0 2 0 1 .227
68 巨人 6 21 3 7 1 0 1 11 5 0 0 0 0 3 0 0 0 0 .333
69 巨人 6 19 3 3 0 0 0 3 1 1 0 0 0 5 0 0 0 0 .158
70 巨人 5 19 2 6 1 1 0 9 2 0 0 0 0 1 0 3 1 0 .316
71 巨人 5 12 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 0 0 .000
72 巨人 5 18 1 3 0 0 1 6 1 1 0 0 0 1 0 1 0 1 .167
73 巨人 5 12 1 1 0 0 1 4 1 0 0 0 0 0 0 1 0 0 .083
通算 13年 69 221 22 51 4 1 4 69 22 3 0 0 2 18 0 15 6 3 .231


　　オールスター打撃成績
回数 試合 打数 得点 安打 二塁 三塁 本塁 塁打 打点 盗塁 盗刺 犠打 犠飛 四球 死球 三振 併殺 失策 打率
通算 11年 29 36 5 11 2 1 0 15 2 0 1 0 1 2 0 1 0 2 .306


　　監督成績
チーム 順位 勝利 敗戦 分け 勝率 ｹﾞｰﾑ差 本塁 被本 盗塁 打率 防御率 失策
86 西武 1 68 49 13 .581 ▼2.5 185 153 129 .281 3.69 65
87 西武 1 71 45 14 .612 ▼9.0 153 102 123 .249 2.96 70
88 西武 1 73 51 6 .589 ▼0.0 176 136 95 .270 3.61 69
89 西武 3 69 53 8 .566 0.5 150 138 149 .271 3.86 77
90 西武 1 81 45 4 .643 ▼12.0 162 138 175 .263 3.48 65
91 西武 1 81 43 6 .653 ▼4.5 155 117 104 .265 3.22 38
92 西武 1 80 47 3 .630 ▼4.5 159 115 116 .278 3.52 56
93 西武 1 74 53 3 .583 ▼1.0 114 109 90 .260 2.96 50
94 西武 1 76 52 2 .594 ▼7.5 122 125 140 .279 3.81 59
01 横浜 3 69 67 4 .507 8.0 94 120 80 .267 3.75 68
02 横浜 6 43 78 5 .355 35.5 97 152 65 .240 4.09 81
球団 2年 112 145 9 .436 43.5 191 272 145 .254 3.92 149
通算 11年 785 583 68 .574 3.0 1567 1405 1266 .266 3.54 698
02年は開幕から9月25日まで
ゲーム差から右は一年間のチーム成績