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田中　一徳



９
 名前 たなか　かずのり
生年月日 1981年10月28日
経歴 ＰＬ学園高校−横浜
入団年 99年ドラフト1位
在籍年 00年−06年
背番号 00年−06年［9］
投打 右投げ両打ち
守備 外野手
：：
2年春のセンバツで初対戦となった横浜高校の松坂 大輔が投じるスライダーに衝撃を受けて猛練習を開始。2年夏の甲子園では初戦の八千代松陰戦で同点で迎えた6回に多田野からライトオーバーの2点タイムリースリーベースを放つなど3安打で勝利に貢献。3回戦の佐賀学院戦でも3打数3安打を記録するなどチームを引っ張って準々決勝で松坂を擁する横浜高校との再戦することになった。

：横浜高校対PL学園1：
横浜高戦は2、3点勝負と言われたが、横浜のキャッチャーの構えから球種を盗んだPL学園は2回裏に田中のタイムリーなどで3点を先制すると、1点差に追い上げられた4回裏には田中のレフト前などでチャンスを作り井関のタイムリーで1点を追加。怪物松坂から4回までに7安打4得点を上げた。

：横浜高校対PL学園2：
5回表に横浜の下位打線が3連打を放ち同点に追いすがると、7回裏に三垣のポテンヒットなどでPLが1点を勝ち越し突き放す、だがその直後の8回表に小山のタイムリーで再び同点と、両者が譲らぬまま延長戦に突入。延長11回表には松坂のヒットなどで横浜に勝ち越しを許したが、その裏に二死二塁から大西のレフト前タイムリーで同点に追いつく。

：横浜高校対PL学園3：
延長13回からは横浜が一方的に攻め続けたが、13回表の一死一、二塁、14回表の一死二塁をPLのエース上重が粘りのピッチングで抑えると、15回表の無死一塁では横浜の送りバントを上重がダイビングキャッチでダブルプレーに仕留める。上重はその後の二死ニ、三塁も凌いで味方の反撃を待ったが、横浜の松坂が延長15回裏に147キロを投じるなど、4イニング連続三者凡退と手も足も出ない。そして延長16回表に小池の内野ゴロをPLの本橋がファンブルして一死満塁のピンチを招くと、加藤の内野ゴロの間についに1点を勝ち越されてしまった。

：横浜高校対PL学園4：
息詰まる熱戦についに終止符が打たれたかに思えたが、その裏に田中が松坂から4安打目となるレフト前で出塁すると、バントと暴投で一死三塁のチャンスを作る。三塁ランナーの田中が荒れたグラウンドを指差すと、バッターの本橋はそれに答えて内野ゴロを打った。打球は松坂のグラブをかすり、ショートの佐藤が捕球、そして佐藤が一塁に送球したとき三塁ランナーの田中がホームに突貫した。無謀なタイミングだったが、バッターランナーの本橋が一塁にヘッドスライディングし、これでバランスを崩した横浜の後藤がホームに大暴投をする間に田中がホームインして7対7の同点に追いついた。

：横浜高校対PL学園5：
高校野球ファンにとって永遠に忘れられない名勝負となったこの試合は、延長17回表に横浜高校の常盤 良太が勝ち越しツーランを放ちドラマを締めくくった。250球の完投勝利を達成した松坂は決勝の京都成章戦でノーヒットノーランを達成し春夏連覇を飾った。

：：
99年のドラフト会議で横浜から1位指名を受けて入団。身長165センチのドラフト1位という事もあって話題になった。広い守備範囲を評価されて高卒1年目から一軍で37試合に出場、3年目には112試合に出場して打率.256と順調にステップアップしたが、打撃重視の山下監督が就任するとチャンスが少なくなり、起用法に不満を持った田中は二軍でも結果が残せなくなって低迷。2年連続で一軍出場なしに終わった06年には高卒のドラ1としては異例の7年目での戦力外通告を受けた。その後はアメリカに渡って独立リーグで2年間プレーし、08年に横須賀スタジアムで行われたトライアウトを最後に現役を退いた。


初記録
初出場 00年4月1日阪神戦
初安打 00年4月22日中：鈴木平から
初本塁打 02年5月8日広：横山から
初打点 01年5月10日神：井川から
初盗塁 01年8月1日広：8回にニ盗


　　打撃成績
チーム 試合 打数 得点 安打 二塁 三塁 本塁 塁打 打点 盗塁 盗刺 犠打 犠飛 四球 死球 三振 併殺 失策 打率
00 横浜 37 24 5 4 0 0 0 4 0 0 2 0 0 1 0 11 0 1 .167
01 横浜 68 50 8 11 2 0 0 13 2 2 2 7 0 10 0 11 0 0 .220
02 横浜 112 172 23 44 3 0 1 50 8 6 6 14 0 12 0 28 1 1 .256
03 横浜 61 51 9 10 1 0 0 11 1 4 3 2 0 1 0 9 1 0 .196
04 横浜 63 30 13 6 0 0 0 6 2 3 1 0 0 2 0 8 0 0 .200
通算 5年 341 327 58 75 6 0 1 84 13 15 14 23 0 26 0 66 2 2 .229


　　二軍打撃成績
チーム 試合 打数 得点 安打 二塁 三塁 本塁 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死 三振 併殺 失策 打率
00 湘南 51 147 25 37 5 2 0 46 11 8 8 1 26 23 2 2 .252
01 湘南 36 133 25 44 9 1 1 58 17 7 9 0 16 16 1 0 .331
02 湘南 4 13 6 7 1 1 0 10 4 4 1 0 3 1 0 0 .538
03 湘南 27 110 17 34 6 2 2 50 14 9 1 0 13 22 0 0 .309
04 湘南 20 67 9 14 4 2 0 22 4 2 2 1 6 9 0 0 .209
05 湘南 82 188 23 44 5 1 1 54 14 12 11 2 18 30 3 2 .234
06 湘南 84 169 29 41 4 4 1 56 12 14 8 0 26 24 3 2 .243
通算 7年 220 827 134 221 34 13 5 296 76 66 40 4 108 125 9 6 .267